過ぎゆく春・・・Ⅰ
無情の雨
いっぱいになった涙は
張力に耐え切れず
落ちる瞬間まで
望みを捨てないようにと
想いを投ずる
涙は悲しみ
すべてがわかって
迷いを捨て去ること
涙は知ること
幸せの行方を追い続けること
だから・・・
その涙は覚悟のあらわれ
でも・・
その涙を受け止めるものはない
何もないようで
あるのかもしれない
それを気づいていて
気づかぬふりをしているのか
ころんと固く
手の平でまとまるならば
涙は止まるのだろうか
その涙は私のすべて
貴方の手の中で壊れてゆく
涙という私を
貴方は掌をひっくり返して
捨ててしまうのか
狂いそうなほどに・・・
涙の色は透明で
どうしても流れを止めることは出来ない
この涙は哀れみ
この涙は慈しみ
この涙は後悔
この涙は・・・
この涙は生きてきたすべて
流れていた時間が
瞳に映り込んで
流れを止めることは出来ない
どうしても
どうしても・・・
Tea*Rose
初冬の空
君の吐息と並んで歩いた
四月の風も
今は初冬の青い空に
遠く離れた君を見つめてる
もう少しでそこからいなくなるのか
君が色づく前には
何も気づかなかった事も
初めて僕以外の色に染まった君を
瞳に映したとき僕の心は・・・
壊れていった
これほどまでに
君だけを見つめてきたのかと
いま全身を震わせながら感じてる
失いかけて初めて気づく事が
しあわせの色だなんて
そんな靄のかかった瞳には
この青ささえも悲しい色
君がそこから
ひらりと舞い落ちる場所は
いったいどこなんだろうか?
僕の心に寄り添ってくれるのなら
どんなにか心が救われるであろう
青い空に君の名を呼んだ
君は微かな風に首を振るだけで
その問いかけに頷きもしない
いつになったら
青く澄み渡る空を仰げるのか
積み重ねた刻の重さに
今は耐え切れなくなって
君を見つめる瞳が濡れている
Tea*Rose
刻の道しるべ・・
坦々と過ぎた時間
きっと幸せというものを
噛み締めるということを忘れて
時間を駆けてきたのかもしれない
どんなものにもかえられない
二人だけの大切な宝物
急ぎすぎた時間に色褪せて
アルバムからどんどん剥がれてゆく
誰もが駆け出す時間の中で
ゆっくりと確実に歩めば
私だけの宝物に気づくはず
あなたがそれに目を輝かせてくれたら
空や海の微笑
透明な水のささやき
季節を感じる花たちの歌声
生けるもののすべて
肩を並べる二人の
瞳に映るもの
同じように心を動かせたら
素敵な宝物
一つひとつに語りかけるように
あなたにも語りかける
生きているのだから
共に生きているのだから
あなたとずっと歩いてゆきたい
Tea*Rose
痛いよ・・・
足で踏みつけられて
ぽっきっと音がしたよ
心が折れた音だよ
あまりにも痛くて
我慢ができないから
心は空へと飛んでいった
下を見ると泣いている私
夜空は輝く星で
こんなにも綺麗なのに
もどりたくないあんな場所
ひどいよ踏みつけるなんて
ズキズキ疼いてる
とまらないよ涙
とまらないよどうしよう
気を抜くと深い闇へ落っこちそうだよ
帰る場所が見つからない
このままフワフワ雲の上にいたいな
とまらないよ涙
ごめんなさい
今日は雨になりそう
これからどうしよう
どうしたらいいかな
風さんと一緒にいたいな
こんな惨めな人ではイヤ
とまらないよ涙
止まらないどうしよう
次から次へと
哀しみが
心からこぼれて・・・
ゲンジツニカエリタクナイ
Tea*Rose
すべては夢物語
一線を隔てて君と立っていた
君は此処にいるというのに
心を遠く離れた場所へ
置き去りにしてきたようで
僕は知っているよ
いつしか君が
僕の向こう側を透かして
誰か他の奴を見ていたことを
空の青に涙を流し
海の蒼に涙を浮かべ
星を数えては溜息をついて
いったい君は・・・
あまりにも大きな僕の敵
立ち向かうことに恐れをなし
僕はすべてを放棄した
奪えるものなら奪えばいい
僕がそう叫んだのを
君は聞いていたかのように
不安な横顔で
遠く水平線を眺めてる
すべての音が止んだというのに
西から吹く風の声だけが怒鳴って
君が大切にしないのなら
俺がさらっていくよと僕に云う
耳の奥で口笛を吹きながら
一瞬たじろぐ僕にいい放つ言葉
奪おうとする西の風
君を守ろうとする北の風
夏の日差しは
僕に容赦なく照り付ける
今なら君を守れるかもしれない
誰かに奪われないように
冷静になれば
幸せにあぐらをかいて
君を泣かしていたのかもしれない
失うはずがないと
きっと・・・
高をくくっていたんだ
すべては僕が悪い
だから・・・
Tea*Rose
遠い空
眠れぬ夜を過ごして
私は私の中の嘘に支配されながら
此処にいない貴方が
遠い北の大地でひとり
私の為だけに
働いている姿を思い描く
あなたは
確かに此処にはいない
姿がたまに見えてしまって
私の心を揺さぶる時も
あなたは草原の声をきいて
私をとらえようと
必死に聞き耳をたてているのであろうと
日記に綴っている
貴方の怒りに満ちた声が
夜の闇に轟く時も
あなたは夕焼けの美しさに
ほろ酔いの私の頬を見つけて
薄っすらと笑みを浮かべていると
ペンを走らせる
風色のノートに綴る言葉
貴方は風になって
遠い街で暮らしていると
私のノートの中ではあなたになる
寂しさに涙する人は
貴方でないあなた
あなたはいった
君がいないと寂しいと
私の嘘がつくり出すあなたは
貴方なのだと
涙を流すたまらない夜を
あなたは知らないのに
現実の貴方は
冷たく凍る瞳で私を見つめてる
あなたに貴方を重ねては
あなたを苦しめてきた
私の嘘は誰かを苦しめ続ける
孤独に住み着き
愚かな事を繰り返してる
あなたの時間に忍び込んでは
気づかぬ振りをして
夜通し記憶を書き換えてる
そんなことも
貴方は何も知らずに
私を罵り続ける
私は真っ赤に泣き腫らした目で
現実を見ないように
遠く北の大地に思いを馳せて
青い空にあなたを探してる
あなたはすべてを知っている
私が貴方を
あなたに重ねていた事も
でも
あなたは知らない
私があなたについた
最初で最後の本当の嘘が
愛してなどいない
その言葉だったということを
私はもう
貴方を誰かに重ねたりはしない
嘘に嘘をつくことで
聞きたくないであろう
本当の姿を
知らせてしまうという愚かさに
やっと
気づいたから
Tea*Rose
あなたが遠く・・・
誰もいない海
出逢った頃はこの海が好きだった
サンドイッチと冷えたワインを抱え
オレンジ色に染まる海を
黙って二人で見つめていた
瞳に映るすべてのものを
いつだって綺麗だねと
互いの瞳も輝かせていたのに
まるでドラマのように
世界中の誰よりも幸せだと信じてた
気づくといつも隣にいて
優しい瞳で見つめてくれる貴方
昔愛した人のようにある日突然
空へ消えてしまう不安に
怯えて暮らしていた
二人で育てた二つの花も
二人の愛でどんどん枝葉をつけて
小さな蕾をつけた
もうすぐ・・・
それぞれの色の花を咲かせるのに
それが・・・
いつしか彼らは萎れてしまった
笑顔が咲かない部屋で
きっと息苦しくなったのね
大切なものを苦しめていたなんて
あなたの大切なものは何?
あなたは誰をみつめているの?
私の瞳にはひとりしか映らないのに
瞳の奥のかげりが
私を見えなくしているの?
息が出来ないの
苦しくて苦しくて
ねえ
何か答えてほしいの
今ならまだ間に合うから
あなたの手の届かないところに
私の心が行ってしまう前に
Tea*Rose
祈り・・・
永遠という言葉
砕けた二文字が胸に刺さって
愛を奪ってゆく
めぐり逢ったことが運命だと
夢色に輝いていた頃
その手の温もりに安らいでた
嬉しいことも・・・
悲しいことも・・・
共に乗り越えてきた道なのに
今さら通った道筋を
振り返り見つめるなんて
思っていなかったの
貴方が貴方でないなんて
今でも信じられないから
目覚めぬ悪い夢だと思っていたい
投げ捨てた言葉を拾い
断ち切った絆を結び直して
お願いだから・・・
悪いところがあるのなら言って
すべてを直すと
瞳の十字に誓うから
果てしない悲しみの闇から
どうか救い出して
もう泣かないと約束するから
めぐり逢えたことが運命だと
ずっと信じているから
優しかった貴方に戻って
ひとりテラスで凍えて
震える声を殺して
蒼い空に祈り続けてる
めぐり逢えたことが運命だと
ずっと信じていたいから
あなたを・・・
ずっと信じていたいから
Tea*Rose
***************
『旧 岩崎邸にて』
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砕けた心・・・
数秒で沈む夕日を見つめながら
零れそうになる涙を
必死で抑えていた
私はどうしてここにいるのだろう
あなたを見つめながら
心にはあなたが・・・
あなたという人が信じられなくて
こうして一緒に生きてる今も
固く口を閉ざし続けてる
傍らにある小さな心を
ぎゅうっと握りしめる事で
その温もりに生かされた時間
たった一つの裏切りを
許さないのは愛ではないと
波に叱られながら
何度も裏切られるよりも
その一度が苦しいと
沈む夕日に訴え続けて
吸い込まれそうな瞳に
与える眼差しはやさしく
私を見つめる瞳は冷たい
触れることの出来ない
温もりを求めて
もう幾月も待って・・・
羞恥を捨てられず
震えるくちびるは
素直になれない言葉を刻む
求めて振り払われた手
胸の痛みを恐れては
零れた言葉を手繰り寄せる
繰り返しの生活も
セピア色に変わるスクリーン
主役のいない物語に結末はない
私の知るあなたは
どこへ行ってしまったのか
あなたの知る私は・・・
それぞれが
言葉を失った夕日の彼方に
あの山がそびえていた
それはまるで
越えられない今のように・・・
Tea*Rose
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関東富士百景のひとつ
茜浜からみる風景
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探しもの・・・
あなたをたどる
雪の小径
ふんわりと優しく積もる新雪が
二人の軌跡を
消してしまう
熱い涙が零れて
頑なな想いを融かそうとしても
どこにもみつからない
あなた
交わす言葉は
凍りついた
心の向こう側に隠されて
いくら温めても
あなたの心は
































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